○デンマークで開発されたコマ撮り装置『Pas a Pas』

Interaction Award 2012の受賞作品『Pas a Pas』というコマ撮り装置がすごく興味深い。レコードプレイヤーのような味のある筐体デザインのセンスもさることながら、モニターの上にコマ撮り対象を置いて撮影していくというアイデアはコロンブスの卵。それによって、モノと映像との対応関係が未就学児でも直感的に理解しやすくなる。

僕らの作っている『コマ撮りアニメテーブル』は、コマ撮りの対象物と映像との間にどうしても距離が出来てしまう。そうすると目の前のモノとモニタ上の映像とを関連づけて理解する必要があり、未就学児だと直感的に理解してもらえない場合もままある(すぐに理解する子もいるが)。しかし『Pas a Pas』のアイデアであれば、モノを置いたその場所で映像が再生されるので、未就学児でも容易に理解できるだろう。実際にコペンハーゲンのモンテッソーリ系の幼稚園で使われている様子を以下のビデオで見ることが出来る。

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『Pas a Pas』を制作したのは、バルセロナ出身のデザイナー/エンジニアのISHAC BERTRAN氏。現在はコペンハーゲンのCIID(Copenhagen Institute of Interaction Design)に所属。

ちなみに『Pas a Pas』という名前はかわいらしくて、僕らの『Koma Koma』と印象が似てなくもないが、フランス語で「ちょっとずつ」という意味みたいです。

ISHAC BERTRAN氏のWEBサイト
Pas a PasのWEBサイト
Interaction Award受賞サイト