○コマ撮りソフト紹介「Monkey Jam」

「Monkey Jam」は、David Perry氏が開発している作画の試し撮り(ペンシルテスト、ラインテスト)のためのフリーソフトです。コマ撮りの基本機能を備えており、立体アニメーションなどの撮影に使うことも可能です。エクスポージャーシート(タイムシート)上でのコマの編集ができるのが利点です。現状ではベータ版のままでバグもありますが、基本的な操作をする上ではそれほど不安定な状態ではなさそうです。対応OSはWindowsのみになっています。

Monkey Jam Webサイト

基本的な使い方の説明資料を作成しました(日本語)。参考にどうぞ↓

Monkey Jamの使い方(PDF 180KB)

○簡易WEBカメラスタンドの試作

過去に制作したWEBカメラ用スタンドの一部です。

A.針金バージョン

B.長ねじバージョン

横に突きだした金具にWEBカメラを固定して使います。

C.2×4材バージョン

アーム部分の先端にWEBカメラをテープ等で固定して使います。

○iPhone用簡易撮影台の試作

100均の資材を使ってiPhone用の簡易撮影台を制作してみます。

A.200円バージョン

 材料:ものさしとクリップ(ダイソー)

B.500円バージョン

 材料:ラック用パーツ(ダイソー)

○簡易トレース台の試作

ダンボールの余りとA4カードケース、ペンライトなどで簡単なトレース台(アニメーション作画用)を試作してみます。

1.ダンボール板を以下のようにカット

2.天板部分が弱いので3枚のダンボール板を貼りあわせて補強

3.天板部分を窓枠のように切り抜いて、カードケースを貼る

カードケースはLIONのA4カードケース(200円くらい)を今回は使用しました。下敷きなどでも良いと思いますが、ある程度の厚みがないと絵を描く際にたわんでやりにくそうです。カードケースも出来れば2枚重ねたほうが強度的には良さそう。

4.タップを貼る

5.ペンライトを挿入する穴をあける

6.下にアルミホイルを敷く(光をなるべく拡散させるため)

天板のカードケースは間に紙を挟めるので、トレーシングペーパーなどを挟むと良いかもしれません(今回は手元になかったのでそのまま)

7.完成

ちなみにアルミホイルを敷かないと以下のような感じになります。

○デンマークで開発されたコマ撮り装置『Pas a Pas』

Interaction Award 2012の受賞作品『Pas a Pas』というコマ撮り装置がすごく興味深い。レコードプレイヤーのような味のある筐体デザインのセンスもさることながら、モニターの上にコマ撮り対象を置いて撮影していくというアイデアはコロンブスの卵。それによって、モノと映像との対応関係が未就学児でも直感的に理解しやすくなる。

僕らの作っている『コマ撮りアニメテーブル』は、コマ撮りの対象物と映像との間にどうしても距離が出来てしまう。そうすると目の前のモノとモニタ上の映像とを関連づけて理解する必要があり、未就学児だと直感的に理解してもらえない場合もままある(すぐに理解する子もいるが)。しかし『Pas a Pas』のアイデアであれば、モノを置いたその場所で映像が再生されるので、未就学児でも容易に理解できるだろう。実際にコペンハーゲンのモンテッソーリ系の幼稚園で使われている様子を以下のビデオで見ることが出来る。

YouTube Preview Image

『Pas a Pas』を制作したのは、バルセロナ出身のデザイナー/エンジニアのISHAC BERTRAN氏。現在はコペンハーゲンのCIID(Copenhagen Institute of Interaction Design)に所属。

ちなみに『Pas a Pas』という名前はかわいらしくて、僕らの『Koma Koma』と印象が似てなくもないが、フランス語で「ちょっとずつ」という意味みたいです。

ISHAC BERTRAN氏のWEBサイト
Pas a PasのWEBサイト
Interaction Award受賞サイト